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代表より一言

 日本で働く外国人向けの「特定技能」の資格で在留する人は、導入から2年となった今年3月末時点で2万2567人で、1年前の3987人から6倍近くに増加した。出入国在留管理庁が25日発表した。

 新型コロナウィルスの水際対策で海外から入国はできないものの、国内で「技能実習」から資格を変更する人が増えているのが主な要因となっている。

 特定技能は労働力不足に対応しようと、出入国管理法を改正し2019年4月に開始。農業や建設、介護など14分野で5年間働ける在留資格で、取得には、国内外で実施される分野別の技能試験と日本語試験に合格するか、技能実習を3年間修了する必要がある。政府は当初5年間で最大約34万5千人を見込んでいた。

 入管庁のまとめでは、2万2567人のうち、技能実習の修了や「留学」の資格で在留中に試験に合格したなど、国内に滞在したまま特定技能に資格を変更したのは1万7299人で、2221人だった1年前から毎月増加を続けていた。

 一方、海外での試験に合格したり技能実習修了後にいったん帰国したりし、海外からの入国時に特定技能の許可を得たのは5268人。1年前の1766人より増えたものの、外国人の新規入国が停止された1月以降は同じ水準にとどまった。

 資格の取得方法別では、全体の8割以上にあたる1万9092人が技能実習修了者で、試験合格者を大きく上回った。国籍・地域別では、技能実習でも最多のベトナムが1万4147人で6割を超えた。働いている分野別では、多い順に飲食料品製造業8104人(35・9%)▽農業3359人(14・9%)▽建設2116人(9・4%)▽産業機械製造業1937人(8・6%)▽介護1705人(7・6%)

 

朝日新聞より抜粋

 

 「後悔しても、またそれがええねん。後悔が楽しいねんな」ーー。  これは、明石家さんまさんが’15年、『ヤングタウン土曜日』(毎日放送)というラジオ番組で元モーニング娘。の鞘師里保さんに送った言葉だ。実はこの番組が放送されたのは、鞘師さんがモーニング娘。の卒業を発表した翌日だった。

 筆者がこの言葉を知ったときに「さすが、明石家さんまさん!」と思ったのは、この言葉には幸福追求に関する真理が隠れているからだ。  

 カリフォルニア大学のアイリス・モースの調査によると、人は「幸福を追求することが大事だ」と考える人のほうが、そうでない人よりも寂しさを感じることが多いということがわかっている。  

 調査では、参加者の半数に幸福の利点に関する偽の新聞記事を読ませて、幸福の重要性を印象づけた。その結果、記事を読んだ人は読まなかった人よりも強い孤独感を感じていることがわかった。  

 このように、「後悔しないように生きよう!」と思うことは人生に対する強いコミットメントになるかもしれないが、逆に将来に対する不安や寂しさを強く感じてしまうかもしれない。

 世の中には『後悔しない人生の送り方』のような本も出ているが、後悔のない幸福な人生を追求することは、逆に幸福になれない人生になってしまう可能性があるのだ。

 

 では、幸福を求める場合には、どうすればいいのか。そのヒントが、「ホールネス」だ。  

 ポジティブ心理学などで有名なジョージ・メイソン大学のトッド・カシュダン教授は、「ネガティブな感情になることや、嫌な人と接することは避けられない。苦悩の少ない人生が健全ではない。幸福度を高めよう努力するよりも、ポジティブもネガティブも含めた広範囲の心理状態を受け入れる能力を見つけて、それを力に人生の出来事に効果的に対応することのほうが大事。その状態が『ホールネス』だ」と語っている。  

 これは、ネガティブなことをポジティブに変換することを推奨しているわけではなく、ネガティブなこともポジティブなことも、ありのままに受け入れることが重要だということだ。

 元を辿れば「ポジティブ思考」という概念があり、これは「あらゆる問題は解決可能である」と考える思考法として存在していた。  

 しばしば勘違いされているが、ポジティブ思考とは楽観的思考とは違って積極的に問題を解決する思考法である。  

 たとえば、大事な会議に遅れたときに、「まぁ……なんとかなるでしょう」という楽観的に考えるのではなく、「会議に遅れそうだから、短時間で話をまとめれるように準備しよう」という、積極的に問題を解決することをポジティブ思考と言う。  

 筆者も、課題に直面するとポジティブ思考スイッチを入れるようにしていたが、このホールネスとは、それをさらに強化したものではないかと考えている。  

 ネガティブな出来事に直面すると、それに打ち勝つ精神的な強さを手に入れようとするが、そうではなくそれを受け入れつつ、解決へ前を向くことが重要だ。

 男性は、ストレスに対して本能的に「闘争か逃避」を選択してしまうので、ホールネスの状態に慣れている人は少ないかもしれない。「コロナに負けるな!」というネガティブな出来事に対して闘争する姿勢は、男性脳的な発想だ。

 しかし、明石家さんまさんの言葉は、「後悔なんてしちゃだめ!」という闘争的な発想や後悔することを否定するのではなく、「後悔がええねん」と後悔をしている前提を受け入れつつも、次へ進むように促している。これが、まさにホールネス的な能力だ。

 2021年も、コロナの影響で自分ではどうすることもできない、ネガティブな出来事に出くわすことが増えるだろう。そういうときには、そのネガティブな出来事に抗うのではなく、一度受け入れて、次のステップへ進むホールネスな状態を作れるかどうかが重要になってくるのではないだろうか。  

 それが不確実な社会で幸福を追求する、もっとも効果的な方法だと言える。

 

【参考文献】 『ネガティブな感情が成功を呼ぶ』ロバート・ビスワス=ディーナー、トッド・カスダン著

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